スローフードの落とし穴?
「ごはんを食べていたら急に、おなかが痛ーい! と泣き出して、
顔色真っ白・唇は紫になっちゃったんです! とにかく早くお越しください!!」
もう、焦る焦る。取るものもとりあえず園に向かいました。すると、
「さっきは本当に、どうなることかと思ったんですが…。だんだん顔色もよくなってきて」
と、腑に落ちない表情の先生方に囲まれ、笑顔ぷりんぷりんの我が子が。
アリ? どっから見てもいつもどおり。
大事を取って、タクシーで近くの総合病院へ。
問診・触診中も「なんで来たの?」ってくらい余裕しゃくしゃくのスヌチョ。
触られたり聞かれたりすると、一応「おなかーいーたいーーよ」とか言ってるのですが、
別に痛くも痒くもなさそう。
美しい女医に「今朝は何を食べましたか?」と聞かれ
「えーーーと…あっ、げんまいです。玄米」と言ってからハッ!
そういや昨夜もチャーハンもりもり食べてた。もしや玄米の食べすぎ?
「いえ、まさかそれだけとも思えませんから、検査しましょう」
というわけで、点滴でパワーチャージしつつ、レントゲン・浣腸でう●ちチェック。
(食ブログなのに尾篭ですみません)
結果、出てきたう●ちは……。ぎょえー!!これって玄米おにぎり? ってくらい、
玄米そのもの。同時に出たレントゲン結果には異常ナシ。しーーーん。
「あのですねお母さん、ゲンマイ…大人にとっては健康食品なんだけど、
いくらよく噛んでも、子供には繊維が多すぎて消化しきれないことがあるんです。
子供はやっぱり、白米のほうが栄養の吸収もいいんですよね。
まあ、消化不良が原因とは言い切れないんですが、
便秘の時とかってすごくおなか痛くなるでしょ、ああいう状態だったのかも」。
さ、さいですか…。
自宅に戻り、ジャムつきバタートーストとミルトゥキ(スヌチョ語=ミルクティ)をパクつき、
満足してコロリと寝てしまった我が子を横目に、スヌ子は考え込んでいます。
スローフードの代名詞・玄米。がん予防の誉れも高い玄米。
野菜なんて食べずとも、これだけでビタミン・ミネラル満載の玄米。
健康のためと信じて子供に与えている母は、今の世の中、スヌ子も含めいっぱいいるはず。実際、香ばしくておいしいしね。
反面、白米なんて「糖質のカタマリ」とどこか差別的な眼で見ていましたが、
大人はさておき、子供の成長には糖質も必須の成分なんですよね。
ロハス・スローフードブームなんて却ってウサンくさーい・と、冷静な立場のつもりでしたが、そうした情報の片鱗から「玄米はカラダにいいんだっ!」と疑いなく信じていた自分は
まだまだやなあ…もっといろんな面から食を考えていかんとなあ……と、
大雑把かつ母親としては少々乱暴だった自分を、戒めている雨の午後なのです。
●でもゲンマイに罪はなし。ドンマイ!●