牡蠣のオイル煮
仕事始めでバタバタな1日だったので、晩ごはんはササッと常夜鍋。
昆布だしと多め日本酒で、豚肉と青菜、油揚げを煮るだけ。
青菜は、冬のごちそう“寒じめちぢみほうれんそう”。
根元に泥が多く洗うのに手間がかかるけど、赤くきゅっとしまった茎の甘さと言ったら。
子スヌたちも「あま~い♪」と大喜びで、1把ぺろりと平らげました。しめはお雑炊。
あ~。お鍋は洗いものもラクで言うことナス。
さてさて。
お料理レッスンのスヌ子的感激を物語るだけでは役に立たないよね…と思い至り、
レシピとちょっとしたポイントを書き留めておくことにしました。
まず、前菜の牡蠣。
参加メンバーのご報告で、再現率がもっとも高かったのがこちら。
それもそのはず、材料が牡蠣・油・にんにく・赤唐辛子・塩だけなんだも~~ん。
やっぱり材料が少なくてできるものって、作りやすいですよね。

牡蠣(むき身) 200g
上質のサラダ油かオリーブオイル、ゴマ油 100 cc
にんにく 1片
鷹の爪(輪切り) 少々
おいしい塩 適宜
1.牡蠣は優しく振り洗いして汚れを落とし、水気を切っておく。にんにくは薄切りにする。
2.鍋に油とにんにくを入れ弱火で熱し、香りが立ったら牡蠣を加え、
中強火でじぶじぶと煮ていく。牡蠣の水分を絡ませるようにしながら煮詰め、
汁けが飛び白濁した油が透明になってきたら、鷹の爪、味を見て必要なら塩を加える。
要するに、たっぷりのガーリックオイルで牡蠣を炒め煮にするだけ。
じっくり煮詰めることで、麻薬的においしいナチュラルなオイスターソース味が出現します。

生食用として売っているのは完璧に洗浄されている
ため、せっかくのうまみが逃げがち。
☆油のイチオシはこれ。金田油店「五味一体 寿」。
綿実油、コーン油、米油、ゴマ油、オリーブ油の五味。
軽くて口当たりのいい甘みのある油に、
ほのか~に香るゴマ油が素晴らしい。
余談ですが、先日遊びに行った料理上手の友、
ピンクの小箱姫の屋敷では、同じくオイル漬けを、
ゴマ油に花椒、八角などもプラスして中華風に仕立てていました。
これがまた、怖いほどお酒を呼ぶ激うまっぷり!!
牡蠣とゴマ油はとにかく合うわネ~ん~ホントホント~、と心が一つに。
↓ピンこば(略)のオイル漬け。長ねぎとザーサイがまた…。実に美的。

炒める時から入れておくと、カプサイシンが目覚めて油の中に拡散し、
辛くなりすぎちゃうのです。
牡蠣には海の塩味がついているので、塩も引き締めの意味で加える程度で。
完璧に炒りつけてあるので、冷蔵庫で1カ月くらいはもつと思います。
オイルを多めにして浸るようにすれば、もっと長期の保存もいけると思います。
思います ばかりで恐縮ですが、なぜならばこれは、
ごはんにのせてひとつ、チャーハンに混ぜて、パスタを和えて、
深夜にまたひとつ、もういっちょスープにもと、
あまりにおいしく応用範囲が広いため、1週間も残っていた試しがない。
と言ってるそばからまたひとつ。ほんとこれ、作れども作れども、の世界。
牡蠣の季節、こんな簡単にこれほどの美味を手にしていいのか!
皆さまも、ぜひお試しくださいませ。