FC2ブログ

JR新幹線車内誌「トランヴェール」でフジツボ食べてます&伊豆旅のこぼれ話

Bysnuko

「食べる旅」がにわかにライフワークになりつつあります。

実は、もともと出不精で旅行経験も少なく、友だちが誘ってくれてやっと重い腰をあげるという感じの私でした。
もちろん行ったら楽しいので、そんな数少ない旅がひときわ強烈な印象をもって心に刻まれ、近年では自分から目的地を決めて出かけるようにもなりました。
このブログでも、旅の記録は(途中で終わっているものもありますが汗)備忘録としても続けていきたいと思っています。

IMG_3454.jpeg 

そんな旅への姿勢を見てくださったのか・・・
JR東日本の新幹線車内誌『トランヴェール』から、伊豆の食材を取材して料理してくださいというお話をいただき、この4月号で10ページ大特集として掲載されました。
近場でおなじみなはずの伊豆で、初めての食材にであった驚きと喜びがぎゅっと凝縮した記事になっています。
IMG_3457.jpeg 

4月いっぱい(GWにもかかりますね)北海道・東北・山形・秋田・上越・北陸新幹線に搭載されますので、出張帰省旅行の際に入手してご一読ください!

↓ここからは旅のこぼれ話になります
********************
初回の取材は三島にて。スタッフとは現地集合、晩ごはんを食べながら顔合わせ。
伊豆ジビエ食べましょかという話になるもお店が取れず、通りかかった「金精」へ飛び込み入店。

IMG_0568.jpg 
もう、嬉しくなるほどディープな炭焼きホルモン屋さん。
地元の、肉体労働後らしき皆さんがわいわい飲んでおり完全にアウェーな雰囲気ながら、
とにかくホルモンが新鮮! 小鉢はセルフ!! 泡盛充実!!!(盛りよし)IMG_0566.jpg 
こんなセンマイ初めて見た。青じそが効いててうまいっ。
IMG_0567.jpg IMG_0569.jpg 初対面のスタッフともすっかりあったまり、この後、夜の街で歌い踊り酔いどれたことも楽しい思い出。

翌日は山へ。
わさび田と、わさびを育てる清流の水を利用してあまごという魚を養殖している下山さんを訪ねて。IMG_0572.jpeg 
IMG_0580.jpeg 

あまごは、もともと体が小さいうえストレスに弱いので、大きく育てあげるのは至難の技。「割に合わないんで誰もやらないんですよ、私は物好きでね」と笑う下山さん、カッコいい!
IMG_0599.jpeg 
IMG_0582.jpeg 
わさびは、たくさん育っている中から特に香りがよく程よい辛さの株の種を丁寧に採り、翌年はその苗を中心に育てていくことで「下山好み」のわさびの味を極めているのだとか。
わさび田には野生のクレソンも。ピリッと辛く青々と味が濃くておいしい!!IMG_0594.jpeg 
下山さん愛用のわさびおろし金「サメ吉」。帰ってすぐにポチりました。

アイディアマンの下山さん、あまごとわさびのお店も経営。
IMG_0603.jpeg 

摘みたて葉わさびの天ぷら、サクサクで素敵な香り。
d2b1c4d037486ea4036bed960e3a3089.jpg 

あまご丼。サツキマスとも呼ばれるあまごは、あっさりした脂ののった上品なサーモンのよう。とろけるほどやわらかな身に甘い脂、黄金のイクラ。
「ちょっと、伊豆豊かすぎる!うまい!!」と早くも興奮気味の一行。
02366dac4631b2fe0b4eaad6784cbb0b.jpg 

その後、イズシカ問屋を見学。鹿や猪は増えすぎてしまった害獣(!)だそうで、駆除とお肉有効利用を目的に開設されたそう。IMG_0617.jpeg 
鹿は赤身でどこの部位も肉質に差がない、猪は脂が命なので皮を剥ぐのは熟練の技を要するなどなど、大好きなジビエについても知らなかったことばかり。

続いてイズシカ問屋のお肉を扱っている地元スーパー「大地讃頌」へ。大きなお店じゃないのに充実の品揃え!
IMG_0624.jpeg 
カラフルなおしゃれ野菜がたくさん、柑橘のいきいきしていること。POPも親切!
IMG_0626.jpeg IMG_0640.jpeg また、おいしいもの好きで料理上手の山本店長↑が、あれこれと食べ方指南をしてくれます。

コンビーフも買えばよかった。
IMG_0637.jpeg 

帰宅して、伊豆のおいしいものを最大限生かすレシピって・・・とあれこれ試作。

そして週末。大筋がかたまったレシピを手に下田へ。あとは海で何が採れるか!?
伺ったのは須崎の民宿ぜいもやさん。
代々漁師のお父さんが、今回の磯ハンティングを指南してくれるのです。
IMG_0754.jpeg 
IMG_0759.jpeg 
2月頭、ピッカピカのお天気で日差しは暑いくらい。さっそく海へ。IMG_0723.jpeg 
岩が芝生みたいにまっ緑。これぜんぶ海苔!IMG_0816.jpeg 
IMG_0749.jpeg 

お父さんに教わって、ヘラで海苔をこそげます。
フジツボ、カメノテや三葉虫のようなヒザラガイ、ニシ、マツバガイ。聞いたことも見たこともなかった貝類も。
最初は岩しか見えないのに、だんだん目が慣れると貝を見つけ出せるようになる面白さ。
きれいな潮溜まりにはアメフラシも。IMG_0745.jpeg 
IMG_0742.jpeg 

釣果大漁!?IMG_0765.jpeg 

大人気の民宿、お料理に精通している女将の伊豆美さんに下ごしらえ方などを伺いながらせっせと作ります。楽しい!!
IMG_0775.jpeg 

包丁立ては読み終わった漫画を活用。ナイスアイディア。IMG_0768.jpeg 

さっき採った磯の仲間をグツグツ。味見をしたら、濃厚な旨みにびっくり。
IMG_0770.jpeg 

かんせーい!ホッ。ぜいもやの田中さんご夫妻、ライターの山口さん、カメラマンのキッチンミノルさん、JRの佐藤さん。撮影は編集の籔下さん。早朝からみなさま、お疲れ様でした!
IMG_0782.jpeg 

作ったのは6品。
下村さんのスモークあまごと、アボカドの黄金柑添え。7712e70e60ebf0433e4aa66cae1d9d3f.jpeg 

イズシカ問屋の猪の脂とひじきを炒めたシシヒジキ。
1301da73396a3097868cd5b0d6571ff1.jpeg 

葉わさびと紅芯大根の和風ピクルス。
21d93c872f85ff2762375efb1cb30e45.jpeg 

ヒザラガイとトコブシの中華山椒煮。
IMG_0815.jpeg 

磯の仲間のココナツスープ。
cfc3f00ccfc66bdfdfbde45c6561c652.jpg 

イズシカと原木椎茸のステーキ、わさびバターソース。IMG_0785.jpeg 

レシピはぜひ、本誌をみてください(5月になるとJRのサイトで見られるようになるはずなので、また追記します)

ぜいもやさん2階の広間の卓を囲んで、地酒「身上起」を飲みながら小宴会。
娘さんが川崎住まいで、東京のおいしいものもよくご存じの伊豆美さん、
お父さんが彼女のために好物のニシ貝を山盛り採ってきてくれるお話が素敵だったなぁ。

そうそうタイトルにもなったフジツボ、カメノテのお味!? IMG_0817.jpg 
それが、驚くべき美味で、病みつきになりそう。
やわらかくプリッとしていて、甲殻類の旨みがぎゅっと凝縮しているような。お酒いくらでも飲めます・・・!

嗚呼、海も山も豊かな伊豆がすでに恋しい。
またすぐ行きたい(食べたい)伊豆取材でした(旅+食のお仕事依頼、いつでもお待ちしてます)

Share

Comments 0

There are no comments yet.

Leave a reply